八丈島から戻ってきてしまいました。
あそこの島にいくたびにじぶんを思い出します。びゅうびゅう黒潮の風に打たれ、白波はじける荒磯に立ち、釣り竿握って島の魚と知恵くらべ。温泉では地元のじいちゃんと長湯を競い、塩辛いんだか酸っぱいんだか甘いんだか苦いんだかよくわからない島料理との出会いをよろこび、星宙を見ながら民宿のおやじに人生を習う。
ああそうだ、そういえば僕はこういうヤツだった。思っていたより、大きくも小さくもなかった。ずっと好きだったもの、いまも好きでよかった。
東京の風はやっぱりすこしくたびれているから、元気になりたいときにはまた島へ行こう。