八戸から東京へ戻る前に、少しだけ時間を確保して陸奥湊・八戸市営魚菜小売市場へ。
イサバのカッチャ(魚売りのお母さん)が世間話をしながら売り場の奥に陣取っている。函館や釧路の観光市場とは明らかに異なる鄙びた風情。
まだこういう風景が残り、そして生活の一部になっていることに驚き安心する。
珍しい海産物を見かけるたび、カッチャに質問しながら回った。
この日はナメタガレイ、ソイ、ウスメバルが主体。ドンコやサメもちらほら。
目に止まった「アカハタ」という海藻はこの時期のここらへんでしか獲れないらしいが、いろいろ会話していくうちに「アカバギンナンソウ」だということがわかった。大好物のミミノリ(銀杏草)だ。味噌汁にするとコリコリとしたきくらげのような歯ざわりが楽しめる。
迷わずゲットする。なんという幸運。フレッシュなミミノリは2〜3月の一瞬しか出回らない本当に貴重なものと記憶している。
朝食は評判の「みなと食堂」で「平目の漬け丼せんべい汁セット」。
整然とレイアウトされた平目漬けに載った黄身がなんとも神々しい。