FISH DREAM魚に魅せられて

2018.02.06
陸奥湊「​ 八戸市営魚菜小売市場」と「平目の漬け丼」

​八戸から東京へ戻る前に、少しだけ時間を確保して陸奥湊・八戸市営魚菜小売市場へ。
イサバのカッチャ(魚売りのお母さん)が世間話をしながら売り場の奥に陣取っている。函館や釧路の観光市場とは明らかに異なる鄙びた風情。
まだこういう風景が残り、そして生活の一部になっていることに驚き安心する。

珍しい海産物を見かけるたび、カッチャに質問しながら回った。
この日はナメタガレイ、ソイ、ウスメバルが主体。ドンコやサメもちらほら。
目に止まった「アカハタ」という海藻はこの時期のここらへんでしか獲れないらしいが、いろいろ会話していくうちに「アカバギンナンソウ」だということがわかった。大好物のミミノリ(銀杏草)だ。味噌汁にするとコリコリとしたきくらげのような歯ざわりが楽しめる。
迷わずゲットする。なんという幸運。フレッシュなミミノリは2〜3月の一瞬しか出回らない本当に貴重なものと記憶している。

朝食は評判の「みなと食堂」で「平目の漬け丼せんべい汁セット」。
整然とレイアウトされた平目漬けに載った黄身がなんとも神々しい。

JR八戸線・陸奥湊駅を降り立つと、駅前に魚屋が立ち並ぶ。カゴを背負ったカッチャがいい雰囲気。

それぞれの軒先の奥は深くなっていて、そこにお店が並んでいる。観光市場のような雰囲気はまったくない。

ナメタガレイや真イカの干したものがあちこちにぶら下がっている。

アカバギンナソウを買い求めたお店。調理方法をよく聞いているうちにミミノリの仲間だということが判明。

写真奥にあるキクラゲのような海藻がアカバギンナンソウ。

まだまだソロバンは現役のようである。

タコとサメ。こういうスタイルで売られているサメは初めて見た。

この日の気温は雪もちらついていたので氷点下に近かったと思う。しかしカッチャは物ともせず。

乾物売りのカッチャ。寒いのでじっと丸まって動かない。

店舗スペースはそれぞれの営業しやすいようにレイアウトされる。使い勝手にこだわり抜いているところが面白くもある。

朝食は「みなと食堂」にて、評判の「ヒラメの漬け丼」を。せんべい汁はすっかり気に入ってしまって、八戸滞在中に4回目だ。

漬け丼はよくかき混ぜて食べるのを推奨される。味の雰囲気は卵かけご飯で、臭みのないヒラメの白身がいいアクセントになっている。ボリュームも十分。

下北半島へ荷物を運ぶ貨物列車が行き来していた。見慣れないヤマト運輸のコンテナ。