FURUSATO JOURNEY故郷を探して

2019.04.02
春の紀州。Villa AiDA、南方熊楠、ケンケン鰹(未遂)。

[ケンケン鰹を求めて]
和歌山出張。旬のケンケン鰹を求めて紀ノ川から南紀すさみまで南下する。
ローカルな風情がうれしい「すさみ食堂」では紀州特産のサンマ寿司、すさみ特産のイノブタを使った巻き寿司をいただく。紀州のサンマは脂がそれほど乗らないのでこの郷土料理が生まれたそうだ。酢で締めたサンマは思いの外ソフトで、ほんのりとした柑橘の香りに大葉が爽やかで大変に美味い。これで450円は安い。
ケンケン鰹は昼の水揚げなので昼食の時間を過ぎないと店には並ばない。鮮魚店に運ばれてきたケンケン鰹を横目で見つつ、夜まで仕事しながら待機。

[Villa AiDA]
近畿大学理工学部から至近、知る人ぞ知る紀ノ川Villa AiDA。
http://villa-aida.jp
主役は地産の力みなぎる野菜たち。グリーンラディッキオ、プンタレッラ、フェンネル、オゼイユ、ケール…
普段はなかなか食べる機会がない野菜の顔ぶれ。そんな種を愉しんで育てる生産者さんがここらへんは多いらしい。自家農園のハーブ、野草もたっぷり。
モダンで清楚な空間もすてきでした。

[南方熊楠記念館]
南紀と言えば知の巨人・南方熊楠記念館。
博物学とか民俗学とか好きな人には垂涎の内容だと思う。8mに及ぶ直筆の履歴書も圧巻。
館内に響くオリジナルの現代音楽も素晴らしかったです。

周参見駅からすぐ近く「すさみ食堂」。中では漁師さんと思われる常連さんがお酒を飲んでいた。

紀州名物、さんま寿司。酢が引き出すサンマの旨味に柑橘の香りがグッとくる。サクッと食べられてしかも美味い。450円でこれは嬉しい。

すさみはイノブタの飼育が盛んだ。「イノブータンランド」という道の駅もあるくらい。味はイベリコ豚っぽい。

道の駅すさみでは競りを終えたばかりと思われるケンケン鰹が並べられていた。夜まで我慢。。
しかし結局夜も食べることはできなかった。狙って来たのにないというショック。この悔しさが次のモチベーションになる。

気を取り直してVilla AiDA。JR和歌山線の岩出駅からタクシーで5分。住宅街の中にポツンとあるのがいまどきっぽい。

タルトレットの前菜。人参、新玉ねぎ、黄色ビーツ。

よもぎ餅みたいな不思議な食感にケールの泡立ったソース。

自家製パン。もっちりホカホカで美味。

グリーンラディッキオのバターソテー。見た目ほど苦味もなく、ギュッと青菜の美味さが凝縮。

フェンネルの膨らんだ部分に薄く切ったイカが被せられている。上に乗っている花はルッコラの花。これが一番美味しかったかもしれない。

プンタレッラ、サザエ、ふきのとうの温サラダ。

じゃがいものグラタン。中にはオレンジが入っていてこれが意外と合う。右上はネギ。

鹿肉。右下にあるのは赤米の揚げたもの。柔らかくクセのない仕上がりでいい感じ。

桜鯛。紀州はどこに行っても桜鯛一色だった。お味も確かにバッチリ。

歯ごたえ抜群だったイノシシ。野菜の彩りが素敵。

キウイとレモンの甘酸っぱさたっぷりのデザート。

最後のデザート。

オーガニックで清楚な雰囲気。センス良い。

メニュー表。

南方熊楠記念館、ファサード。

昭和天皇が熊楠を謳われた碑が桜の脇に佇んでいる。

館内は撮影禁止。素晴らしい展示空間なので是非直接見に訪れて欲しいです。