POWER OF SPRING温泉力をもらいに

2016.10.08
日本一大きな混浴露天風呂「玉造温泉 長楽園」

普段から温泉の情報に触れていると、玉造温泉が何かと登場します。「日本最古の湯」として知られていて、遡ること西暦733年の「出雲国風土記」にも出てくるそう。
泉質は低張性弱アルカリ泉で、ナトリウム・カルシウム-硫酸鉛・塩化物泉。メタケイ酸入り。
皮膚の代謝を促して保湿効果もあるので、平安時代の頃から美人の湯として評判だったそうです。

その人気は現代も廃れることなく、石畳と赤橙が印象的な上品な温泉街として賑わっています。規模の大きい温泉旅館、土産店が何軒も立ち並び、湯めぐりするような遊び方ができそうです。
ここらへんは昔から瑪瑙石(メノウ)が豊富にとれるようで、勾玉のお土産を扱う店がたくさん。そもそも出雲国風土記の時代から勾玉の産地だったから、「玉造」なんですよね。

さて、今回宿を取ったのは「日本一大きい混浴露天風呂」として知られる「湯之助の宿 長楽園」さんです。
入浴時には男性は使い捨てのペーパートランクスを、女性は湯浴み着を着用するので、あまり気兼ねすることなく入浴することができます。
着用によって浴感が損なわれる感じも全くありません。他のお客さんへ変に気遣いしなくて済むので良かったです。

目的の混浴露天「竜宮の湯」は確かに広い。広さは120坪、源泉かけ流し、深さは70cmくらいでしょうか。
湯けむりの向こうにカップルやご夫婦、個人の男性客が、各々落ち着く場所でくつろいでいるのが見えます。

浴場の間近まで木造日本家屋の縁側が迫っている雰囲気が面白く、この開放的な空間はやはりフォトジェニックです。
想像していたよりもお湯はダレていなくて、シャキっとしている。泉温は42度。入った瞬間は少し熱いかな?と思ったけど、なぜか長く入っていられる不思議なお湯。
そして、少し浸かっているだけで肌がパリッと、みずみずしくなってくるのがわかります。さすが、日本を代表する美肌の湯だなあ。
飲泉はできませんが、ちょっと口に含んでみると塩分を感じます。ここら一帯のお湯はほとんど塩泉のようです。

お湯が想像以上に良かったのと、何よりあの開放的な空間感でしょうか。記憶に残る温泉になりました。
お宿のホスピタリティがすごく高かったのも付記しておきます。
ぜひまた行きたいなあ、と思っている素敵な温泉宿です。

混浴露天へのアプローチ。こちらは男性側の入り口。

脱衣場入り口。それほど混雑していない。

夕刻の「竜宮の湯」。取り囲むように建てられた木造建築から漏れる光が独特の幻想的な空間をつくっている。(長楽園さんWEBサイトより。)

こちらは日中の竜宮の湯。開放的で気持ちいい。(長楽園さんWEBサイトより。)

玉造温泉の歴史。「一たび濯(すす)げば形容端正(かたちきらきら)しく、再び沐(ゆあみ)すれば万病悉(ことごと)く除(い)ゆ」

分析表。成分豊かな弱アルカリ、ナトリウム・カルシウム-硫酸鉛・塩化物泉。入ってしばらくすると肌がつるつるしてきます。

入浴時に履くペーパートランクス。おもったよりも気にならず、快適に入浴できる。

温泉の周りには立派な日本庭園が。散歩するだけでもしばらく楽しめます。

ロビーに飾ってあった認定証。