PIECES OF FUTUREアイディアのかけら

2020.10.01
『旅の効用:人はなぜ移動するのか』

『旅の効用』、ペール・アンデション著。畔上司訳。
https://www.amazon.co.jp/dp/B086SJPQQM/ref=cm_sw_r_fa_dp_oLDDFb39CDDHV?fbclid=IwAR3xVJghWLKCebxovwOPhEUO45wJourBSOFsSbLqlaas1tjIhFq12C4ym-0

最近読んでた本で、なかなかによかったです。
旅がヒトにどんな影響をあたえるのか、いろんな角度から考えさせてくれます。
雨季のカンボジアのど田舎で見かけた風景とにおいを思い出した。
なんとなーく気に留まった一節をご紹介。



十二歳の時にはすでにスウェーデンの自宅で朝食中に新聞の外電を読んでいた私は、世界は悲惨な出来事だらけだと想像していた。だがそれは真相ではなかった。全く平凡な生活がごくふつうに進行し、悲劇ばかりではなかったのである。世界には、資金や資源などなくとも、目を輝かせている人々がいた。私は仰天した。
これが世界なんだ。こういうことをニュース報道は全然伝えていない、と私は思った。しかし、悲劇的な出来事は一つも起きていませんなどという記事を誰が読みたがるだろうか?
「マレーシアの週末は落ち着いているー子どもたちは公園でバドミントンをやっている。日はさんさんと輝いている」
「スマトラ、火曜日の朝。雷が落ち、雨が降り始めた」
「カブールで行われたクリケットのトーナメントの勝利チーム」
「ムンバイとニューデリー間の列車は昨日、1時間だけ遅延した」
そして「北京では、二人の女の子が登校中に立ち止まって花を摘んだが、それについて別段何も考えずに学校に向かった」
記事にならないこうしたことはすべて、一般人が自分の目で見ることができる事柄である。

amazonより引用