FURUSATO JOURNEY故郷を探して

2018.12.28
パタパタ、と時代を超えていく「輪島朝市」

平安時代から1000年以上続く能登の輪島朝市は日本三大朝市のひとつ。
総延長360mの道路脇に露店が立ち並ぶ。勝浦よりも規模はかなり大きい。

店主はほとんど女性。案内を見てみると“輪島おんなは働きもので評判。「亭主の一人や二人養えない女は女の風上にも置けぬ甲斐性なしだ」と自負するのが輪島おんなの意気地でしょうか。”とある。輪島の元気を支えているのはこの寒さの中でもほとんど休みなく店に立つ彼女たちなのだ。

輪島朝市、実は幼少のころ親に連れてきてもらって、妖怪みたいなバアちゃんからパタパタ玩具を買った記憶がうっすらある。
売り場所は親から子へ、子から孫へ何代も受け継がれるという。あのパタパタを買ったバアちゃんの娘…もしくは孫娘も、同じ場所で今日も店を構えているんだろうナア。

2018年年末、大寒波が日本全体を襲った日。あまりにも寒すぎて出店数は少なかった。

通りかかると「こうてって〜」とおばちゃんたちの声掛けがある。でも函館の市場みたいなちょっと敬遠したくなる雰囲気はない。なんとなく親しげで距離感が近い。

道沿いには商店が並び、その前に露店が出る。売り場所は代々受け継がれるらしい。

地元の人はみんな仲良し。顔見知りが通りかかればちょっと立ち話をしていく。彼女たちにとっては大事なコミュニケーションの場でもあるみたいだ。

春菊やねぎ、レンコンなどが多かった。加賀野菜。

鮮魚はその場でさばいてくれるサービスも。近くにはお湯が常備してあって、暖をとっているようだった。

どちらかというと観光客より、地元の人がひっきりなしに買いに来るのが良かった。生活にしっかり根ざしているようだ。

空いている場所はどこでもお店になる。

古い商店もたくさん残っている。

鮮魚はブリ、タラ、カマス、ノドグロ、イカ、ハチメが目立った。

レンコダイの一夜干し。

輪島といえば輪島塗。目が飛び出るくらいには高いが、幾人もの職人の手を渡って完成するその美しさには納得。

市場の奥にある「さかば」にて朝食。これは能登ふぐ丼。能登は天然ふぐの水揚げが実は日本一なのだ。

変わったところで、刺身の串。ブリ、クルマダイ、地ダコ。