FISH DREAM魚に魅せられて

2019.01.18
[駿河湾をめぐる旅2]清水のマグロと三保半島

沼津を出て東海道線で静岡方面へ。40分くらい電車に揺られると清水に到着する。
清水といえば三保の松原、マグロ、清水エスパルス、ちびまる子ちゃん。そして箱根駅伝で総合優勝を果たした東海大学の海洋科学博物館がある。港の周りにははごろもフーズやニチレイみたいな海産物加工品の大きな工場も林立している。

駅近くに宿をとって、まず向かうのは清水港の市場だ。飲食棟と市場棟が分かれている。とりあえず腹ごしらえで飲食棟へ。ここはやはりマグロを行っとくべきだろう。
どの店も似たり寄ったりに感じたが、カンで決める。マグロカツとキャベツが食べ放題というサービス付きだったお店。それが食べたいわけではなかったけど。
オーダーしたのは、マグロのいろんな部位が乗っかった海鮮丼。はみ出したりこぼれたりしているスタイル。トロを一切れ頬張ると、とんでもない量の脂が染み出てくる。ひとくちで満足。ふたくちで沈黙。これを量食べるのはやっぱり厳しい。
なんとか全部平らげたけど、マグロのトロはしばらくいいかな…。

気を取り直して、一番の目的である三保半島の「東海大学海洋科学博物館」へ。海洋学部のいろんな研究成果が拝見できるとあってかなり期待度高し。
三保半島へは清水駅前から路線バスでアクセスする方法と、清水港にある市場前から渡し船でアクセスする方法がある。もちろん後者を選択。海上から三保の松原と富士山を眺められるからだ。途中「貝島」といって、徳川家康公が富士山を眺めるために埋め立てられた人工島もあった。そこからの眺めがお気に入りだったらしい。今は特に何も活用されていない空き地だったけど、ずいぶん地位の高い場所だ。

海洋博物館もまたファミリーが多かったけど、かなり空いていたように思う。大水槽はなかなか素晴らしいと思った。直方体のひとつの水槽なんだけど、4つの角でそれぞれシーン設定を変えている。「岩の海」「砂の海」「藻の海」など。もちろんそれぞれの地形で観れる生物も異なっていて、遠景で別シーンの魚がうっすら見えるのも面白い。

あと特徴のひとつになるのが海洋生物の生態に学んだメカトロニクスのゾーン。フナムシの脚の動きや、カニの横歩き、魚のヒレの動きなどを解析してロボット化、産業や災害救助などに活用しようという試み。基本的にはすべて動展示になっていて、原理はよくわからずとも見ているだけで楽しい感じがよかった。

じっくり博物館を観た後は船に乗って市場に戻る。お土産ハントだ。
駿河湾に限らず日本中、世界中から海産物が集まってきているようだ。アメリカ産の冷凍ズワイガニやエビなんかはかなり充実していた。
いろいろ揃っていたけど、特に魅力的だったのは駿河湾の「釜揚げしらす」。よく見ていると解凍ものと茹でたてのものがある。比べてみると後者の方が見るからにフワフワで繊細な味がしそう。これは購入。
購入できなかったけど良さそうだったのは「ナマコ」「釣りタチウオ」「ノドグロ」など。

そういえば冷凍マグロをオープンエアーで山積したトラックが街を疾走していくのを見かけた。外から来るとギョッとするような一風変わった風景が当たり前にあるのも地方の魅力。

あのマグロ、落ちないといいなあ。
もしも拾ってしまったらどうしよう。
持って帰っても捌けないし食べきれないしなあ…

ふくらむ妄想と一緒に東京への帰途についたのでした。

清水駅から歩いて10分、清水港市場がある。まずはマグロを食べなけレバということでマグロ丼。手前にある中トロ、隣にあるサーモンの破壊力がハンパない。美味しいんですが…。赤身はグッド。

市場の横から三保半島へ渡し船が出ている。エサを期待するカモメたちがずらり。

船の途中には「貝島」という埋立地があって、どうやら徳川家康公がここから眺める富士山が気に入って作らせた場所らしい。

船の後ろをカモメがずっとついてくる。コワい。

三保の松原越しに臨む富士山。なんか無性に感動。DNAかしら。

東海大学海洋博物館へ到着。

なかなか見応えあった大水槽。下にはトンネルが掘ってあって見上げることもできる。

深海魚コレクションウォール。

リュウグウノツカイ。これで5〜6mくらい。ここまでキレイなのはあんまりないんじゃないだろうか。おすすめ。

東海大学はラブカの研究で日本一。なんとなく愛嬌ある顔をしていてお気に入り。

バックヤード。ラボっぽい雰囲気で楽しい。

ノットコレクション。この隣に結び方ワークショップを開催できる大きなテーブルもあった。覚えといて損なし。

フナムシの動きを再現したロボット。前にもどこかで見たけど全体制御というか一つひとつの脚に「前の脚の真似をしろ」というシンプルなプログラミングがしてあったと思う。

清水港の市場。夕方に行ってみると大賑わい。
ちなみに購入した中で茹で上げ生しらすがとびきりうまかった。

ちなみに駿河湾の「興津鯛」というのが有名で、これは超希少なシロアマダイのこと。食事した割烹で聞いたところ水揚げは年に数本、目が飛び出るくらいの値段になるとのこと。

市場近くを走っていた冷凍マグロを載せたトラック。結構落っこちそうだけど…。枕崎もこんな感じで冷凍カツオを運んでるって聞いたことがある。