POWER OF SPRING温泉力をもらいに

2019.05.31
山陰最古の名湯・岩美温泉「岩井屋旅館」

豊岡で所用を済ませ、ホタルイカ水揚げ日本一を誇る浜坂を視察して鳥取へ抜ける。1300年前から続き山陰最古とされるいなば温泉郷・岩井屋旅館に到着。
ここらへんには「湯かむり」といって、頭に手ぬぐいを乗せて柄杓で湯をかむるという江戸時代からの奇習もあるそうだ。
なんとも風情ある湯船は1mくらいの立ち湯で何より豊富な湯量がずんぶりうれしい。静寂な浴室に鹿威しが響くのもなんかおもしろい演出だ。ここもまた、そんなに成分が濃いわけではないけど身体に響いてくる何かがある。
最近は歳のせいなのか、数年前までは感じなかった脚のだるさや腰痛に悩んでいて、特に夜更かししたり長い距離を歩いた後だとふくらはぎがカチコチになる。そんな時には立ち湯みたいに水圧でのマッサージ効果が期待できるのはすごく嬉しい。こうやってどんどん温泉だよりになっていくのだろうか…。

夕食ではこの辺りで特産のドロエビや貽貝(イガイ。ムール貝みたいなもの)が登場。
山陰らしい食材がふんだんに登場して楽しい会席でした。

いかにも秘湯を守る会ぽいラウンジ。トンマナのルールがあるわけではないと思うんだけど、どうしても似てきてしまうものなのか。

浴室は天井も高く、湯船も広く深く、事前に写真で見ていたよりずっといい空間だった。

飲泉もできる。長旅で胃腸が荒れ気味だったので(例によって)がぶ飲み。1日に500mlまで、とあります。

もうひとつの浴室。男女は夜で入れ替え制。

こちらの浴室には鹿威しが響く。

こちらも天井高く、湯量たっぷりで嬉しい。浸かった瞬間に思わずオヤジな声が漏れる。

こちらも飲泉可。

小さいが露天もついている。

こちらは貸切の家族風呂。

季節の草花が館のあちこちに飾ってある。大変だと思うけど、なかなかできない嬉しい演出。

ドロエビ。モサエビ。ガラエビ。クロザコエビ。サクラエビ。シロエビ。この数ヶ月で数えきれない地方名に出会っている。知れば知るほど混乱するドロエビ。今はまだ五里霧中。

貽貝。大粒のムール貝のようなもの。土瓶蒸しでツマミに嬉しい

客席の間仕切布。独特の光沢を持った透け布で、布の間仕切はあんまり好きじゃなかったんだけど、これはかっこいいと思った。織り方によっても印象がだいぶ変わるのね。