FISH DREAM魚に魅せられて

2019.01.17
[駿河湾をめぐる旅1]沼津で深海ざんまい

日本一の深さ約2,500mを誇る駿河湾。
沼津市では特に戸田が力を入れている深海魚漁が有名、実はアジ養殖も日本一だ。そこから静岡市に近づいてたどり着く清水港は世界中からマグロが集まる遠洋漁業基地。
とあるプロジェクトの調査も兼ねて2019年正月明けにさかな初め。

沼津駅からタクシーで沼津港へ。
目当ては「沼津港深海魚水族館(シーラカンスミュージアム)」と「深海魚寿司」だ。
道の駅的なみなとオアシス、海産物を扱う露店には予想以上に大勢の観光客でたいへん活気があった。正月休みということもあって地元のファミリーと若者グループがほとんどといった感じか。

昼食処の開店時間まではまだ少し時間がある。
市場を歩いていると店内に深海魚の剥製を吊り下げた不思議な干物屋さんを発見。これがまたユニークなお店で、珍しい深海魚干物のオンパレード。ゲホウ(トウジン)、ワニゴチ、赤コチ、ドンコ、ヒゲダラ、デンデン、メギス、アンコウ(卓球のラケットみたい)、カガミダイ、ユメカサゴ。冷凍庫に入る限りを計算して購入。アンコウの丸干しはどんな味がするだろうか。これは深海魚パーティを開催しないと消費しきれないかもしれないが、予定はまだない。
ちなみにお店の名前は「四代目弥平」。もし機会があればぜひのぞいてみて欲しい。お店の人たちもとってもいい感じ。

続いて深海魚寿司を目指して回転寿司「活けいけ丸」へ。
店に入るなりいきなりニホンザリガニのような赤黒い甲殻類がゲタに乗ってレールを回っている。アカザエビだ。
この日入荷していたのはアブラボウズ、ユメカサゴ、ニギス、メヒカリ、アカザエビ、ホンエビ(ヒゲナガエビ)、クロムツ、アカマンボウ、あん肝。
あとは深海魚じゃないけどツボダイ、赤サバ、赤イカ肝のせ、アジ。
特に秀逸だったのはユメカサゴとアブラボウズ、ツボダイだったかな。メヒカリやメギスの生もなかなか食べる機会がないので嬉しかった。メヒカリはむつっこく、メギスは歯ざわり良く味もあってけっこう好み。で、アカマンボウは相変わらずほとんど味しない。

そして「沼津港深海水族館」へ。
正月ファミリーでずっと入館の行列ができていた。
思ったよりも観光水族館だったけど、周囲の環境とも合わせてこれはこれでいいのかなとも思った。
世界でも珍しいシーラカンスの冷凍標本はやはり迫力あってスペシャル。古代の海の生物に関する展示もキッズたちにはインパクトがあったように思う。とにかくデカイし、不思議なカタチしてるし。
個人的には深海についてもうちょっと掘り下げて知ることができたら満足度が高かった。

沼津駅からタクシーで5分。沼津港の市場の風景。飲食店、物産店が立ち並んでなかなか賑わった雰囲気。

売り物は干物が中心。アジ養殖が日本ナンバーワンなこともあってアジが中心。サバも。アナゴ干しがうまそうだった。

深海魚の干物屋さん「四代目弥平」。店内には深海魚の剥製がぶら下がる。

アンコウ一匹丸ごとの干物。家のグリルに入るかどうか熟考の末に購入。

右から赤コチ、デンデン、どんこ、ヒゲダラ、ワニゴチ、メギス。

ゲホウ、別名トウジン。

深海魚寿司で人気の「活けいけ丸」へ。回転寿司とは言っても鮮度は侮れない。

着席するなり前を流れてきたアカザエビ。ワイルド。

この日のおすすめメニュー。左半分はほぼ深海魚。

アブラボウズ。かなりむつっこいが嫌な感じではない。美味しい魚。

メヒカリ。

ユメカサゴ。

ニギス。

ツボダイ。個人的にはメイチダイに似ている気がした。この日のナンバーワン。

アカザエビ。

ホンエビ。標準和名はヒゲナガエビ。甘エビのちょっと味が濃い感じ。

クロムツ。

アカマンボウ。スーパーで時々「赤身」として売られている。サクサクしていてあんまり味がしない印象。

活けいけ丸のすぐ傍にある沼津港深海水族館。常にファミリー行列で大人気。

さっき食べたアブラボウズ。なかなか愛嬌ある顔をしている。

タイの仲間で最も美味と名高いエビスダイ。

恐竜時代の海洋生物も紹介されている。サメの仲間。ぐるぐるになった下顎が面白いヘリコプリオン。

シーラカンスの冷凍標本。-20℃に保たれている。

皮膚の質感もよくわかってなかなか見ごたえある。過去にはシーラカンスの仲間で全長4mくらいのもいたそうだ。