浜名湖、舘山寺温泉に寄る。
浜名湖にはちょっと気になる幻の蟹というやつがいて、「どうまん蟹」と呼ばれてます。標準和名はトゲノコギリガザミ。
ガザミとは明らかに異なる体躯の厚みとハサミの強大さ。ハサミのパワーは握力換算で800kg〜1tにもなるらしい。ちなみにライオンの噛む力は約300kg。人の指くらいは簡単に飛んでしまうわけで…。
旨味の強さは有明海の竹崎カニ(こちらはガザミ)に近く、濃厚さでは竹崎カニ、ベタベタしないサッパリ感が美味しかったのがどうまん蟹でしょうか。
地球活動を追いかけられて、まわりに縄文遺跡がいっぱいあって、生物多様性がやばいぐらい高い。最近は潟湖が面白くて仕方がない。
古代の浜名湖を調べてみると、古称は「とほつあふみ(遠つ淡海)」で、都に近い淡海=琵琶湖(近つ淡海=近江)に対し、都から遠い淡海=浜名湖の意。
そのあと音が変化して「とおとうみ(遠江)」から遠州へ。
ちなみにフグ皮の内側にあるゼラチン質の部分も「とおとうみ」と言うのだけど、これは身皮(三河)の隣にあるならとおとうみ(遠江)だろう、という遊び心でつけられた名前。
先人たちはお茶目でおおらかだ。