FURUSATO JOURNEY故郷を探して

2016.08.06
故郷としての南房総・千倉町

千葉県の南房総は学生の頃の研究対象地で、地域活性化と交通ネットワークシステムの研究のために足繁く通っていた場所です。よくレンタサイクルで海と山を走り回ったものです。
同時期に千倉町でサンバの祭りを立ち上げるというお誘いをハウスギアの山本一成さんから研究室経由でお誘い頂き、会場設営やら屋台の店番やらを毎年お手伝いしてました。

僕が場や空間づくりの世界に興味を強めていったのは、この出会いが大きく働いたかもしれません。言語で表現できない、表現する必要もない、だけど濃密なコミュニケーションが交わされる時間。たった一日のために半年も一年も前から準備して、本番は華々しく盛り上がって、すぐに燃え尽きて、終わっていく時間の充実感とものさびしさ。その一連の流れ全部がとても味わい深いものでした。

季節を問わず公私で通い詰めていただけに、あのまちには今でも知り合いがたくさんいて。
みなさん人生の大先輩ばかりですが、あちらに帰るたびあたたかく迎えてくださって、いつも有難く感じています。
ガラス作家の大場匠さん、南房総唯一の広告代理店・川名融郎さん、サンドカフェの込山さん、
どなたもとてもカッコよくて素敵な千倉を愛する男たち。
そして僕とは違う時間軸で生きていらして、それを感じさせてもらいに行くんだろうなあと思う。

そういえば千倉へ通うようになってから両親に聞かされたのだけど、
僕の一歳の誕生日は千倉へ家族旅行していたんだって、そして、その日に初めて一人で立ったらしい。
多少の脚色があるような気もするが、その頃から縁があったとは、不思議なものだなあ。

そんなわけで、僕の話にときおり千倉のことが出てくるかと思いますので、いちおうご縁の紹介を。
毎年8月頭は「真夏のサンバフェスタちくら」です。
来年もどうぞよろしく。

夏の千倉は青色が印象的だ。人によっては「千倉ブルー」と言うとか言わないとか

千倉サンバ会場の潮風王国。始まるまで、思い思いに時間を過ごす

熱帯屋台村ではパエリアが。あっという間に無くなってしまった

陽が沈み始めるとサンバ隊が登場。バテリアのリズムが心地良い

南房総の人たちは普段は物静かだけどお祭りでは思う存分弾ける

クライマックスはダンサー、バテリア、地元住民入り混じる

写真家・浅井慎平氏の海岸美術館。山を登ると印象的な建築が現れる

山奥だけど海の匂いを感じさせる

ゆったりとした空間に古民具やインテリアが並ぶ

水が流れる音が響きわたる空間

ガラス工房・グラスフィッシュの庭

ガラス作家の大場匠氏は千倉サンバ立ち上げの頃からお世話になっている。憧れのカッコイイ大人のひとり

大場匠氏の作品。光に照らすとガラスの中に空間を感じさせる

千倉漁港近くでは朝市をやっている。朝からバーベキューをやっている人たちも

いつもお世話になっているプチホテル「イソラ・ベッラ」。センスの良い内装とホスピタリティの固まりのようなオーナーに癒やされる