FURUSATO JOURNEY故郷を探して

2018.05.03
耕して天に至る「遊子水荷浦の段畑」

ここまた知る人ぞ知る、遊子水荷浦(ゆすみずがうら)の段畑(だんばた)。『耕して天に至る』と形容される段々畑だ。半農半漁の暮らしを物語る日本農村百景のひとつ。

石を積み上げた急斜面ではジャガイモやタマネギを栽培している。少し顔を上げれば眼前には宇和海のパノラマ。
かつての暮らしに思いを馳せてみる。早朝から作物を手入れしながら大粒の汗をかく。やっと一息ついて、楽しみにしていた握り飯を頬張りながら、ふと顔をあげてなんとなく見渡すこの風景はなんとも清々しいだろう。その瞬間から得られる癒しまでをも含めて、このようにデザインしたのではないかとも思える。誇りになる原風景や空間は、人を律し、励ます。人間のパワーはほんとすごい。そう思ったらやっちゃうやつもいる気がする。

そうそう、段畑を縦横無尽に縫うモノレールがある。エンジン音を響かせながら、収穫したタマネギを積んでじいちゃんが勇壮に行き来していた。
えーーーっと、重力はどこにいったんだっけ。

宇和島駅から車で40分くらい南下。三浦半島の中ほどに向かう。ふもとには道の駅的な施設が。ここでまたしてもさつまめしを食べた。うますぎる。

崖をぐんぐん登っていく。

昇りきるとこんな風景。穏やかな宇和海の風景と急峻な段畑のコラボレーション。

崖に細い筋がはっているのがわかると思う。この上を小型のモノレールが人や荷物を乗せて走っていく。

豊饒な宇和海。ところどころ筏が見えるのは真珠やブリ類・マダイの養殖だと思われる。

じいちゃんやばあちゃんには大変な作業だろうと思う。でもこれが彼らにとっては普通。

ランチボックスを持っていくのも気持ちいいかもしれない。