FISH DREAM魚に魅せられて

2018.09.02
イカどころ・西伊豆仁科の「いか様丼」

イカ漁で有名な西伊豆町・仁科の「沖あがり食堂」。伊豆漁協の直営店。

名物の「いか様丼(いかさまどん)」は、短冊切りのイカ刺身、漁師秘伝の漬けダレに漬けた刺身の2種類を酢飯に乗せたもの。酢飯には細かく刻んだたくあんと海苔、大葉、ごまを混ぜ込んであって、なかなか手がかかっている。そして最後の仕上げに卵の黄身を真ん中に落とす。絶対にうまいだろ。

ざっくり混ぜながらいただく。めちゃくちゃうまい。コリコリしたイカの歯ごたえ、卵黄と漬けのまったり感、大葉の爽やかさ、酢飯のごま油の風味が交互にやってくる。これはハマる味だ。

ちなみに亜種で漬けだけの「夕陽丼」、イカ刺身だけの「イカス丼」もある。
併設された販売所では郷土料食材の潮カツオ、ヒジキ、イルカの干物など。

店内には大漁旗が飾られている。開店と同時に人が大勢押し寄せて、ほぼ満席に。何度かメディアに出て突如大人気スポットになってしまったのだ。

ふざけた名前だが味は確か。お値打ちなのも嬉しいところ。ヤリイカのシーズンには「ヤリイカ丼」も登場する。

「いか様丼」登場。左半分が漬けのイカ、右が短冊切りの刺身。白い方に醤油をちょっと垂らしてから、黄身を崩してざっくり混ぜながら食べる。

郷土料理の「塩カツオ」がいろんなお土産品になっている。そのままでは相当にしょっぱいが、フレーク状にしてお茶漬けにしたり、うどんにかけたり。素朴でなかなかハマる漁師町の味わい。

伊豆にはイルカを食べる文化がある。和歌山・南紀や南房総でも出回る。黒潮ベルトならではの食文化だ。