JAPAN SENSES日本のすがた・かたち

2018.02.04
伝統を繋ぐのは誰か

星野リゾート「みちのく祭りや」は青森の4大祭りをオムニバスで披露してくれるショーレストランだ。

巨大なねぶたも走り回れる体育館みたいな大きさのホール。壁に沿ってひな壇のように客席がレイアウトされている。
食事がひととおり終わるころ、津軽三味線からステージが始まる。

いいなあと思うところは演者さんの若々しさ。
ステージに上がって太鼓を叩いたり笛を吹いているのは、昨日から部屋に通してくれたり夕餉の世話をしてくれた仲居さんたち。みんな20代中盤だろうか。まだ修練中の部分もたくさんあるんだろうけど、むしろそれが和やかだ。
…というかこれだけ若い世代が伝統芸能をこうして立派に演じているのはとても頼もしく感じる。

この感じはどこかでもあったなあ、と思って記憶をたどってみると、それは伊勢のアマネムだった。あそこもバトラーさんには地元のすごく若い子たちが多かったけど、熱心に勉強していることがうかがえて感心した。
建築様式や素材、食材、伊勢の産業や伝統文化のこととかを聞いてみても、たどたどしいながらもしっかりと答えてくれる。屈託のない接客も清々しい気持ちにさせてくれた。

こういう宿を中心に、日本どころか世界基準の素敵な人たちがどんどん育っていってる。
宿泊施設を通じて地域に還元できるものは大きいですね。あちこちの地域の活力を支えるコアとして、これからより一層役割が大きくなっていく気がします。

チェックイン時にチケットを渡される。

入場前からわりとしっかりプログラム化されていて、レストランの前にあるバーでシードルが一杯サービスされる。その後、時間になったら入場します。

会場の全景。中学校の時の体育館くらいの広さ。正面がステージ、手前に向かって両サイドに客席が広がる。

奥にあるねぶたが途中から小林幸子にしか見えなくなった。

屋内にあのサイズのねぶたがある、というのが新鮮かもしれない。

会場を走り回るねぶた。結構なスピードで、迫力ある。

最後の挨拶。

跳人(はねと)と言って飛び回る役を体験するお客さんたち。ご年配の人も参加してたが、息切れしてた。

帰る途中の階段。ねぶたの熱にあてられたカップルたち。