能登半島最北端の秘湯、よしが浦温泉・ランプの宿に到着。
創業は16世紀後半、館主は平家系の刀禰(とね)水軍の末裔だとか。かつては船でしかアクセスできなかったらしい。
宿正面の荒ぶる日本海、波打ち際では大量の波の華が渦を巻いて舞い散っている。
ここはどちらかというと温泉よりも敷地内からの湧き水(鉱泉)が有名で、世界でも例がない113年腐らず飲用できる状態が保たれた「聖域の水」として話題になった。腐らない水で有名なのはキリスト教の聖水として有名な「ルルドの水」で、これも5年が限界。強い殺菌作用を持つ塩素イオンが豊富に含まれているので"たぶん"それが働いているのだろうと、現代科学をもってしても推測の域を出ないという。全部わからないところがオモシロイのだ。
そんな事実をつゆ知らずとも、効能はずっと昔から評判だったようで江戸時代から湯治場として人々に愛されていたそうだ。特にマムシの解毒作用が有名で、アトピーや皮膚病への治癒効果も高い。
実際にこの湧水を沸かした風呂に入ってみたが、温泉とはまた異なる不思議な香りと、意外にボリュームある浴感でなかなかの湯心地だった。
最近では核シェルターはじめ備蓄用の水としてヨーロッパを中心に世界中から引き合いがあるんですって。
日本あちこち、まだまだ知らないものだらけ。