FURUSATO JOURNEY故郷を探して

2018.08.20
忘れていた故郷・南房総を旅して

南房総に通うようになって15年くらいが経つ。

しかし後になって両親から聞かされた話では、かつて僕の1歳の誕生日にちょうど千倉の保養施設に旅行に来ていて、その日初めて自分の脚だけで歩いたらしい。
今も縁を持たせてもらってるのはとても不思議で、掛け値なくスペシャルな場所だと思う。

千倉には「大人」が集まっている。オノナツメの漫画に出てくるような大人が。
惜しまれ閉館した海岸美術館・浅井慎平さんからの流れだろうか。
海のようにおおらかで、やさしくて、きびしい。
ゆっくりと時間をかけて、自然と人生を見つめながら熟成されてきた何か…

こんな歳の取り方をしたい。千倉に来るたびそんなことを思うのだ。


一年後の同じころ、またイソラベッラの宿泊を予約して帰途についた。

千倉で定宿にさせてもらっているのが「イソラベッラ」。黒木実さんの建築で、まさに千倉らしい空気感。小ぶりだがセンス良くまとめられた空間。オーナーの金輪さんのホスピタリティもスペシャル。

8月の第一土曜日。道の駅潮風王コックでは立ち上げをお手伝いしていた「千倉サンバ」がある。サンバのリズムと潮風の時間をゆったり楽しむ大人のイベント。熱帯屋台村、花火も打ち上がる。

ガラス作家、大場匠さんのアトリエ「glassfish」。大場さんも千倉サンバの立ち上げ以来大変お世話になっている恩人。千倉に訪れるたびの大場さんとの交流はとても大切なもの。もちろん作品も素晴らしい。

大場さんの作品は空間に対する意識を感じさせる。大場さんは「吹きガラスは自分の魂を吹き込んでえ膨らませたもの」とおっしゃっている。

香水瓶。雅やかな絵付けがお気に入り。

千倉の作家さんは自然との付き合い方が上手。ここにセンスがにじみ出る。

アトリエの作品群。

最近初めて知ったのだが、大場さんは本阿弥光悦の直系子孫。今回は大場さんらしく自由なスタンスで茶杓と茶碗にチャレンジ。こうして文化はブラッシュアップされている。

アトリエの炉。

大場さんはサーファー。

こちらは館山の山の上にあるカフェ「grass-b」。ハーブが植えられえた屋内の土は外部と繋がっているパッシブな空間。現代音楽が静かに聞こえてくる。一度訪れたら忘れない場所。

窓と菅は完全に外部と開け放たれている。外の音、空気が自然に流れ込んでくる。

天井にはガラスが張られていて、天幕が下がっている。太陽の光が柔らかく室内を照らし、時間ごとに表情を変えていく。

レモングラスのハーブティー。シンプルだけど洗練されてる。体と心が喜ぶ。

館山の渚の駅には「さかなクンミュージアム」がある。こないだ自伝本を読んだけど、いろんな挫折や失敗を重ねながら、負けずに好きなことをやり抜いた本当にすごい人。

今回は勝浦の朝市にも足を伸ばしてみた。平日だからか小規模だけど、いちおう日本三大朝市。

朝どれのカツオはとっても美味しそうだった。

勝浦は生マグロ漁で有名。生マグロ丼を出す朝ごはん屋さんがあった。キハダマグロがバケツに突き刺さっていた。

世間話をしながら枝豆を分け合う人たち。朝市は生活というか人生の一部なのだ。

千葉県はイワシ漁が盛ん。その場で炙ってくれて、そのまま食べるもよし、お茶漬けにしてもらうのもよし。

あちこちの魚屋さんではブダイが売られていた。伊豆でも出回るが美味しい雑魚。