FURUSATO JOURNEY故郷を探して

2019.06.03
鳥取砂丘と砂の美術館

京丹後から始まった山陰海岸ジオパークめぐりの終着地、鳥取砂丘に到達。天橋立を凌駕する、すんごい人。
砂にまみれながら砂丘を登った。思いの外急な傾斜。黒かったはずの靴が抹茶色になり、やがて山吹色になっていく。
横を見れば、狂喜乱舞して砂丘から転がり落ちる子どもたちと、おおきな子どもたち。
丘のてっぺんまでたどり着くと、向こう側には日本海のパノラマ。登り着いた人みんな、横に並んで肩で息をしながら、その光景をただ眺める。

砂丘から歩いて少し行ったところに「砂の美術館」がある。
世界の著名な砂像アーティストが集まる世界唯一の砂像美術館は、いわゆる観光美術館だけど素晴らしいと思う。薄い布切れ、悲喜こもごもの表情がここまで砂で表現できるものなのか。子どもから大人まで、アートが好きでもそうでなくても、それなりに楽しめるのってすごい。


いろんな自然地形と民俗文化のつながりに触れることができた旅。身近なあたりまえをたどっていけば気が遠くなる時間の地球活動とその表層で人類が超短期間ちょこまか動いてきた歴史の上に乗っかっていることがわかる。
山陰はポテンシャル半端ないのでこれからさらに人気出るだろうなあ。でもユルく楽しみたいところもたくさんあって、なんとも悩ましいものです。

足を取られながら、砂丘を歩く。緩やかに傾斜する砂の大地で平衡感覚がなくなっていく。

砂丘を登る人たちと、転がりおちて遊ぶ人たち。一日遊べる天然のアスレチックだ。
左奥の方に見えるのはオアシス。この日はやや干上がり気味だったが、季節によってはもっと湖のようになっているらしい。この水を求めてキツネやネズミ類も姿を見せるらしい。

日本海をただ眺める。飽きない。

砂の美術館。「砂で世界旅行」という企画で、世界中の名所や伝説を砂像にしている。この日は南アジア編。巨大なガンジーが来館者を出迎える。

沐浴する人々。

砂像は立体の表現、と思い込んでいた。これはガンジス川で沐浴する人々。川の水の表現に試みているところが面白い。

きつくパースペクティブをつけ、都市景観を再現した砂像。実際は奥行きそんなにありません。いろんな表現の工夫がある様子。

写真中央のあたりにある壁も砂でできている。

この繊細な表現といったら。

ゾウの肌の質感。

クレープのような布の表現。

ブッダの死を嘆く人々。この周りにいた動物たちもみんな涙をこぼしている。

砂の美術館の外観。

鳥取砂丘のビジターセンターにも立ち寄り。

自然のいくつかの偶然が重なってできた砂丘。大変微妙なバランスで成り立っている。いつか消滅してしまう日も訪れるのだろうか。

砂丘モデルの車椅子。これは動きやすそうだ。