FOOD FOR CREATIVE頭を遊ばせる時間

2020.04.18
食卓で旅をする 〜瀬戸内の「鯛そうめん」〜

すっかり真鯛が美味しいので瀬戸内の郷土料理「鯛そうめん」。せめて食卓で旅をする。

土地によっていくつかバリエーションがあるようで、
岡山のかどや本店で頂いた「鯛そうめん」。これは鯛の煮汁でそうめんも一緒に煮て味を仕上げるタイプ。甘辛くこっくりとした味わいでおつまみ系。
愛媛の漁家民宿・海人で頂いた「鯛そうめん」。こちらは鯛の塩焼きの周囲にうず潮を模したそうめんと錦糸卵・万能ねぎを盛ったもの。ホクホクの鯛の身をほぐしながら、そうめんと一緒にめんつゆですする。

今回は後者を再現。愛媛の真鯛と、正確にはそうめんではなく徳島特産の「国産小麦手延べ半田めん」。パスタで言うところのリングイネの太さで秀逸なシコシコ感。
ほおばり噛みしめる瞬間、焼いた鯛の旨味がじゅわっとめんつゆに溶け広がり、いやあ、うっとりする美味しさ。いつかの瀬戸内の風景が蘇る。おすすめです。

我が家の鯛そうめん。一尾丸ごとは食べきれないので切り身で。日本酒を振りかけて皮目がパリッとなるまで焼く。

岡山・かどや本店の鯛そうめん。甘辛い煮汁でそうめんにも味をつけるタイプ。少し磯の香りがする。(2019年5月に閉店してしまったそうです)

愛媛県は愛南の漁家民宿海人さんで頂いた鯛そうめん。客人をもてなしたり、お祝いの際に出す料理らしい。めちゃくちゃうまかった。