ISLOMANIA島へのあこがれ

2021.05.05
魂慰む「海道八景」の旅

ダサいことに久々の更新ですみません!有難いことですがやたら追われてしまって…
このGWは流石に予定されていた出張が先送りになり、時間ができましたので更新です。
ご心配頂いておりすみません!!

少し前に現地調査で鹿児島は南さつま市を訪問しました。
行程は盛りだくさん。日本秘湯を守る会・みどり荘、日本三大砂丘のひとつ吹上浜、笠沙半島の海道八景、万世の特攻平和記念館、そして西酒造のウイスキー醸造所が目的地。
ステイホームが続きまくる日々、雄大な景観と薩摩の人々との交流が魂を慰めてくれました。

[みどり荘の絶品露天風呂]
日本秘湯を守る会の西日本の雄。みどり湖を囲む一帯が宿の敷地。数々の文人墨客が訪れたという自慢の露天風呂は泉質・ロケーションともに記憶に残る素晴らしいものでした。みどり湖を望む石造りの湯船に、木漏れ日と野鳥たちのさえずり。贅沢なひとときです。
夕食時には湯守さんといろいろおしゃべり。地元の杜氏文化のこと、秘湯宿を守り受け継いで行くこと。たくさんお話を聞かせてもらえました。長く続けていってほしい。

[日本三大砂丘、吹上浜]
鳥取砂丘、中田島砂丘(静岡)と並んで日本三大砂丘のひとつです。遠浅の東シナ海を望み、大陸からの風が吹いてくる広々とした砂浜。鳥取砂丘のようなダイナミックな起伏はないけど、夕陽が海面から砂浜まで続いてくるのが綺麗だ。
潮干狩りのお客さんがたくさんいて、母親に向かって貝を誇らしげに掲げる子どもが微笑ましい。靴の選択をミスって砂だらけになった。

[笠沙半島の海道八景]
南さつま市から東シナ海に沿って南に降っていくと笠沙半島に到達する。リアス海岸が多様さに富んだ息を呑む壮大な景観をつくっている。海沿いには数多くの展望台が設置されていて、これらをまとめて「海道八景」と呼ぶ。
黒潮の離島にいるような景観のスケール感。吹き付ける風。まだ4月なのにじりじり照りつける陽射し。コロナが落ち着いたら大好きなあの島に行こう。そんな気持ちにさせるところでした。

[憧れのタカエビ定食]
地方名でタカエビ、標準和名はヒゲナガエビという。南さつま特産のご当地エビだ。春先から漁が始まり、夏頃まで市場に出回るという。知り合いから笠沙半島の付け根あたりにある「玉鱗」というお店でタカエビの定食を出している聞きつけた。
「タカエビ定食」に含まれるのは、タカエビ塩焼き、まるごとフライ、造り、味噌汁とご飯、デザート。全部で15尾!
全体的にはホッコクアカエビ(甘エビ)と同じような感じだが、殻はより柔らかく、ミソがたっぷり。なかなか美味しいエビと感じた。
大変お腹いっぱいになったのだが、この直後訪れた枕崎の市場で好奇心に抗えず「ぶえん鰹(一本釣りで船上締め&急速冷凍された鰹」を食べてしまい、とんでもない満腹に。

[特攻平和記念館]
加世田の中心街から吹上浜の方に向かうと、かつて万世と呼ばれた土地になります。ここは太平洋戦争時に特攻隊の飛行場があった場所。特攻平和記念館は特攻前夜を過ごした青年たちの思いを辿ることができるミュージアムです。
出発前に家族やお世話になった人々へ遺した手紙がたくさん展示されています。20歳に満たない青年たちのあまりにも悲しい運命。観覧に大変なパワーを使いましたが、多くの大切な問いをもらったと気がする。意義あるミュージアムだと思います。

[西酒造のウイスキー醸造所]
とあるご縁で焼酎蔵や日本酒蔵、ウイスキー醸造所をアテンドして頂きました。特にウイスキー醸造所は高台から桜島を望む超弩級のロケーション。詳しくは書けませんが、薩摩の焼酎文化から生み出されたウイスキーは大変な試行錯誤と信念が注ぎ込まれた最高品質の仕上がりでした。カスクオーナーは関係者のみでほぼ売り切れだそう。これから人気出ると思います。要チェック。

飛行機より桜島を望む。滞在中はずっとブスブスしてました。この一週間後くらいにちょっと大きな噴火がありました。

鹿児島空港に着いたらレンタカーで一気に南さつま市まで。加世田の老舗「しらかわ」で、2年ぶりくらいのとんかつ。黒豚は脂の味がいいですね。

地元の方もたくさんいらしてました。天高の座敷がいい感じ!

途中の道の駅でつまみ喰いした「つけ揚げ」。イワシのつみれを揚げた鹿児島の郷土料理ですね。「さつま揚げ」の呼び名が一般的。

加世田の街中から15分で万世の「特攻平和記念館」です。かつては近くに飛行場があったそうです。

1階には万世飛行場から飛び立った偵察機の墜落機が展示してあります。

特攻前夜の青年たちを写した有名な写真ですね。特に右上の青年が自分の友人にいそうなキャラクターに思えてならず、なんとも言えない胸の苦しさ。

吹上浜へ。奥に広がるのは東シナ海です。

鳥取砂丘のような起伏はなく、平坦な砂浜が広がる砂丘。潮干狩りの家族連れがたくさんいて、微笑ましい光景でした。

日本秘湯を守る会・みどり荘に到着です。みどりに囲まれた立派な門がまえ。

テラスには藤の花がちらほら。季節はもうすぐだ。ここで朝食を出してもらうこともできるらしい。気持ちよさそう!

客室は全部離れで、一日8部屋まで。窓の向こうはみどり池に面していて、野生動物たちの気配が濃厚。野鳥のさえずり、カエルの鳴き声、魚の跳ねる音がうれしい。

露天へ向かいます。みどり池の周囲をぐるっと回る散策路の途中に男女の露天風呂がひっそりとあります。

露天風呂登場。頭上には緑が生い茂り、目の前にはみどり池が広がります。天気がよければ木漏れ日の中での開放的な入浴。最高の気分。

湯船も石造のシンプルなもの。お湯はたっぷりと豊富にかけ流されています。

評判を聞いて期待していた泉質は予想を超えて最高のもの。単純泉ながらボリューム感も香りも素晴らしい。肌がもちもちすべすべになった。

夕餉の乾杯は大好物の秘湯ビールで。秋田のブナの野生酵母でできています。

ここら辺はちりめんも特産ですね。最後に炊き込みご飯も少し頂いてしまいました。美味しかったです。

就寝前にもひとっ風呂。滞在中は他のお客さんと会うこともなく、貸切状態。

早朝の静かなみどり池。それでも耳を澄ますと生きものたちの気配があちらこちらに。

さて、2日目は笠沙半島の海道八景めぐり。みどり荘から車を30分くらい走らせると、笠沙半島に到達です。ここは半島の一番先っぽにある野間岬、後浜展望所。

ここも後浜展望所。リアス海岸と透明度の高い海のコントラストがいい感じ。

笠沙美術館。面白い建築。「ななつ星in 九州」など鉄道車両デザインで著名な水戸岡鋭治さんによるもの。風景を切り取るようなテラスが素敵でした。

急峻な山肌に作られた段々畑を眺める谷山展望所。昔は大変な労力をかけて作地を確保していたんだなあ。

後藤鼻展望所。沖に見える爬虫類か芋虫みたいな島がかわいい。

さてお腹も空いてきた。笠沙半島にある「玉鱗」で念願のタカエビ定食にありつく。

タカエビのフライ。殻は柔らかく丸ごといけます。ミソの味が濃厚でたまらん!

お造り。ほぼ甘エビ、とイメージしてもらえるといいかしら。

少し遅れること塩焼き。こちらも頭から丸ごと。

お腹もいっぱいになって再びドライブ。耳取峠展望所からは遠く指宿の方向に開聞岳が見えました。

気がついたら枕崎に到着。そして気がついたら「ぶえん鰹」をオーダーしていた自分。お腹いっぱいなのに。。氷水で生鰹を食べて身体も冷え切りました。2日目はあまりにもお腹がいっぱいになりすぎ、夕食は軽めに済ませて早々に就寝。

さてさて3日目、西酒造さんです。まず最初に焼酎蔵を見せてもらいました。この写真は樽貯蔵庫。芋焼酎をシェリー樽で寝かせています。

香りだけ嗅がせてもらいましたがとっても魅惑的。

ウイスキーの製造工程。「クリアな麦汁」を生み出すことに全身全霊を注いでいるそうです。

麦汁を蒸留していきます。蒸留器の材質やデザインでも味わいは大きく変化するとのこと。写真上方の「橋」になっているような部分の傾きも重要だそうです。

窓からは中の様子が覗けます。

蒸留したて、熟成させる前のニューポットを見せてもらいます。かっこいいなあ。

うーん、この透明感。香りだけでもうっとり。

レセプションスペース。カスクオーナーたち向けにいろんなイベントを予定しているそうです。

正面に桜島を望む絶景。すごいロケーションです。このすぐ隣にはゴルフ場です。ウイスキー造りの過程で生まれる水や排熱はゴルフ場のメンテナンスに使われるとのこと。

建屋も現代的。アマネムっぽかったかな。

あっという間に2泊3日の滞在は終了。
今回はタイミング的にも海道八景が素晴らしかったです。強く吹き付ける海風、容赦ない日差し、海上から聞こえてくる船のエンジン音。どこか黒潮の真っ只中の島にいるよう。
ぜんぶ終わったらあの島に行こう。